起点の見直し

今日は " 起点 " について、書いておきたいと思います。

【物事の是を是とする心と、その是を是としてこれを事実行う心とは、全く別のものであって、この二つの心が相い共に並び行われるときもあれば、並び行われないときもある】

 

これは、福沢諭吉が書いた「学問のすゝめ」の第十二編に出てくる言葉です。

 

文脈から意味を考えますと、

★何が正しいか理解することと、理解した通り正しく実行することとは全く別。

★正しく行動できることもあれば、行動できないこともある。

と解釈することができます。

 

筆者が、第一線で営業をしていた20代の頃、「営業は理論(学問)に非ず、市場への挑戦そして前進あるのみ」と思っていた時期がありました。

 

その後、紆余曲折を経て、営業に " 理論 " を取り入れることの重要性を学んだのです。それが " 戦略論 " でした。

 

戦略論を学んでからは " 成果 " のコツのようなものを理解できるようになったのですが、それも束の間、目の前に立ちはだかる「カベ」を経験するに至りました。

 

そこには、決定的に「足りないもの」がありました。それは何か・・・

 

戦略論は " 誤った用い方 " をすると、とても危険な代物に変わります。

自分の利益あるいは自分の所属する組織の利益、友好関係にある特定の団体の利益、自分に関係することだけを優先的に考えて、その他を排除するようになると、血みどろの競争へと進んでいきます。まさに「レッド・オーシャン」・・・

 

そのような経験を踏まえ、最近思うのは " 起点 " の重要性なのです。

 

何をもって "正しい" とするのかは、意見の別れるところです。

 

"起点" は一般的に、" 物事の始まりとなるところ "  " 出発点 " という意味があり、営業で言えば、お客様との継続的な関係性を築くための " スタート地点 " といえます。

 

では、営業における " スタート地点 " とは具体的にどこを指すのでしょう?

 

ある方は「初回面談」と答えるかもしれません。

また、ある方は「ターゲティング段階」、あるいは「販売方針策定段階」と答えるかもしれません。

さらに「経営理念」が全ての出発点、即ち "起点" であるという方もいらっしゃるかもしれません。

人は置かれた環境によって " 解釈 " が異なって然るものと思います。

したがって、どれが正解かというよりも、それぞれの答えに影響を及ぼす " 普遍的な事実とは何か? " を考えていくことも大事ではないでしょうか。

 

" 起点 " をぶれないようにすれば、相手先の状況と課題の位置付け、メリット・デメリット、次なる段階への道筋、普遍性を持つ情報・ノウハウ化への可能性などが " 正しく " 見えてくるのではないでしょうか。

 

" 起点 " を持たずに右往左往することは、時間と労力の浪費となります。

 

" 起点 " は「判断基準」を変え、より恵まれた「生き方」を示す道標となります。

 

時間軸、空間軸を鑑み、拡がりを持つ展開に必要なことのひとつは " 起点 " のあり方だと思うのです。

 

自然体でいきながら成長するという「恵まれた境地」に身をおくには、" 起点 " を見直してみることも有効かもしれません。