創業支援について

今年5月、中小企業庁 創業・新事業促進課、総務省 地域政策課より、「産業競争力強化法における 市区町村による創業支援のガイドライン」が公表されました。

日本の開業率は欧米の半分程度、特に地域における開業率は低迷し、中小企業数の減少、従業員数の減少に見舞われています。

 

平成26年1月20日に施行された産業競争力強化法では、 地域の創業を促進させる施策として、市区町村が民間事業者と連携し、創業支援を 行っていく取組を応援しています。      

 

ガイドラインでは、創業支援で重要となるのは、ワンストップ相談窓口の設置をはじめ、様々な専門知識を有する創業支援機関と効果的なネットワークを構築し、様々な相談や要望に対し、効果的に対応していくことであるとしています。

 

さて、ここで大切なのは、創業者に対してどんな知識・ノウハウを提供していくのかということですが、ガイドラインでは、以下の項目をあげていました。

 

1.地域資源の活用の仕方(地域に眠る宝への気づき)

・地域の資源には、どのようなものがあるか

・地域の資源をどのように活用するのか

 

2.ターゲット市場の見つけ方

・顧客ニーズ、市場規模の分析

・法制度の動向、経済的・社会的環境の変化、技術革新の影響、 今後のリスクの分析

 

3.ビジネスモデルの構築の仕方

・顧客はだれか

・どういったニーズに対応するものであるか

・どういった原材料を使い、効率的に生産、サービスを提供できるか

・事業用地、人員は計画どおり確保できるのか、人材育成ができるか

・採算性はとれるか

 

4.売れる商品・サービスの作り方

・ニーズを的確にとらえているか

・競合他社と比較して優位性があるか

・新規参入者の脅威へ対応できるか

・代替商品・サービスの可能性があるか

・原材料を安定的に入手できるか

 

5.適正な価格の設定と効果的な販売方法について

・4P戦略(プロダクト(製品、サービス)、プライス(価格)、プレイス(販路)、 プロモーション(宣伝))をどのように考えるか

 

6.資金調達の方法

・どれだけの費用が必要か、自己資金はいくらあるか、金融機関からいくらの 借り入れが必要か、借り入れは可能か、無理のない返済が可能か

・補助金や制度融資は活用できないか

 

7.事業計画書の作り方

・創業の動機、目的、ビジョン、商品・サービスの強み、資金計画、 収支計画を整理して、事業計画書(紙)にうまくまとめられるか

 

8.創業手続きの円滑な進め方

・創業に伴う手続きにはどのようなものが必要か、必要な許認可はあるのか

・どのような組織形態を取るのがよいか

・どのような書類を記載すれば良いのか

 

9.コア事業の事業展開の可能性や関連事業への拡大可能性

・コア事業を核として幅広い事業展開を推進するため、どのような取組が必要か

・地域への波及効果を拡大するため、将来的にどのような事業への拡大が見込まれるか

 

また、平成28年12月に『 日本政策金融公庫総合研究所』が発表した「2016年度新規開業実態調査~アンケート結果の概要」では、開業時に苦労したこととして「資金繰り、資金調達」(46.0%)、「顧客・販路の開拓」(45.7%)を挙げる企業割合が高いことが示されています。

 

創業支援の現場で感じたことですが、まず初めに、創業される方が「創業塾・創業研修」などを通じて、基礎的なことを学ぶことが大切だと思います。

 

創業後は成長フェーズに係る支援ですが、現場で発生する様々な問題の「ソリューション」提供、特に「資金面」「収支面」・・・その「ソリューション」が短期的な視点だけではなく、中・長期的な視点が大切と思う今日この頃です。