皆さま、こんにちは、そして、こんばんは。
コンサルティングオフィス エル・アール・エー 代表、中小企業診断士の菅野です。
このコーナーでは、売上高1億~5億円の企業が、収益を10%アップさせ、キャッシュフローを10%増やし、健全性を高めるための予実管理の視点についてお伝えしています。
さて、今日のテーマは、「選択と集中」です。
ぜひ、お付き合いください。
選択と集中は、自社の得意とする事業分野を見極め、その事業分野に対して経営資源を集中的に投下することによって経営効率や業績を高め、競合他社との差別化を図る攻めの経営戦略です。
選択と集中を意識することは、経営資源が少ない中小企業にとって「戦わない経営」を実現するための初めの一歩と言えるかもしれません。
また、経営資源は有限ですが、顧客ニーズは無限と言って過言ではありません。したがって、どのニーズに的を絞っていくのかが重要なポイントになります。
さて、「選択」の源泉は何でしょうか?・・・一つの解としてあげられるのは「自社の強み」です。
では、「自社の強み」とは何でしょうか?・・・それは、「他社が容易に真似できない自社の特徴」と言えます。
そして、「他社が容易に真似できない自社の特徴」とは何でしょうか?・・・それこそが「コア・コンピタンス」ではないでしょうか。
一概には言えませんが、「コア・コンピタンス」は、「形として目に見えにくいもの」が関係する場合があります。
具体的に表現するのは難しく、これらは「ソフトな経営資源」や「知的資産」と表現されることがあるのですが、実は、SWOT分析で見落としがちなのもこの部分です。
また、この部分については、深い洞察、即ち「目利き」が必要と言われる場合があります。
さて、「選択」する場合、3つの視点が重要だと感じます。
ひとつ目は、外部環境や内部環境の「観察・評価」です。
適切な観察や評価をしないと、ゴールの設定を誤ってしまいます。
ふたつ目は、ゴールの設定に係る「仮説・検証」です。
ここで、仮設・検証を繰り返して本質を見極めないと、ゴールの設定を誤ってしまいます。
みっつ目は「実現可能性の評価」です。
ゴールが設定されても、実行できなければ意味がありません。
「選択」に手間をかけ、実行できると判断して初めて「集中」が成り立ちます。
「集中」すると後戻りはできません・・・なので、ここに「戦略」の怖さがあり、「戦略のミスは戦術で補えない」と言われるのは、正にこのことを表していると思います。
また、現場は極めて「泥臭い」ものなので、「泥臭さが感じられない戦略」は、いくらデータがきれいでもピンとこないという声もあるようです。
今日はここまでとさせていただきます。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
皆さまのご健康と、ご家族、社員さま、縁するすべての方々のお幸せをお祈りいたします。