予実管理とMQ会計

皆さま、こんにちは、そして、こんばんは。

 

コンサルティングオフィス エル・アール・エー 代表、中小企業診断士の菅野です。

 

今日は、MQ会計について、簡単にふれておきたいと思います。

 

ぜひ、お付き合いください。


さて、「MQ会計」とは何でしょうか?

 

ひとことで言ってしまえば、「儲けるための会計」です。

 

決算書の読み方や経営分析も大切ですが、分析値や指標だけで会計を考えると「儲けるための視点」が不足するかもしれません。

 

MQ会計が重視するのは、現実に、どうやって売上を増やし、どうやって粗利を増やし、どうやって利益を増やすかという「カネ儲け」の話であって、「カネ勘定」ではないとされています。

 

さて、実際に、MQ会計を使って経営管理を行っている方も少なくないと思います。

そのような方々は、下のマトリクスの意味することは手に取るようにわかるのではないでしょうか。




下記のマトリクス(青)は、単価120円の製品を10個生産した場合、200円の利益が残ることを示しています。

 

取引先の要請で、20円値引きするとどうなるかを表しているのが、黄色のマトリクスです。

 

値引きしても、原価(変動費)は変わりませんから、最終利益は0になっているのが分かると思います。



次に、単価100円の製品を10個生産しているケース(黄色のマトリクス)をみてみます。

 

青のマトリクスは「増販」、緑のマトリクスは「値上げ」を表しています。



一方で、値上げには「顧客離れ」を加味する必要があります。

 

なので、値上げによる客数減少の「係数」をあてはめて計算し、本当に利益が出るか否かを検討する必要があります。

 

値上げは状況に応じての意思決定が必要であり、「値決めは経営」と言われるのは、この判断を間違えることの怖さを言い表しているのかもしれません。


さて、そういう視点で見ていきますと、MQ会計のメリットは、見やすさ、わかりやすさ、説明しやすさかもしれませんね。

 

そして、次に何をすればよいか、検討する際の目安となります。

 

MQ会計の「MQ」とは、粗利総額(付加価値総額、限界利益総額)を示しており、この「MQ」こそが、先々の企業経営を考えていくうえで、最も重要な数字と位置付けているのが特徴です。

 

今日はここまでとさせて頂きます。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました。