やる気に満ちた「やさしいチーム」のつくりかた

皆さま、こんにちは、そして、こんばんは。

中小企業診断士の菅野です。

今日のテーマは、「やる気に満ちた『やさしいチーム』のつくりかた」です。

ぜひ、お付き合いください。


最近、縁あって1冊の書と出会いました。

 

書名は「だから僕たちは組織を変えていける」という本で、執筆者は、株式会社ループス・コミュニケーションズ 代表取締役 斉藤 徹さんです。

 

副題には、「やる気に満ちた『やさしいチーム』のつくりかた」とあり、理想的なチームとは何かについて、わかりやすく書かれている書だと感じました。

 

さて、この書を開くと、「人生最後の日、私は何を思うだろう」、「今、この瞬間を大切に」、「人生のハンドルを握ろう」というページが、目に飛び込んできます。

 

ちなみにこの本は、現状に違和感を抱いている組織を、たったひとりから変えていくための本だそうです。


そして、組織を変えるには、いきなりすべてを変えようとするのではなく、ひとつずつステップを踏んでいく必要があるとしています。


そのことを説明した上で、「さあ、組織を変える旅に出かけよう」というページに続きます。


さて、この書では、「あなたは何のために働いていますか」という問いかけから本編がスタートしています。


※仮にいま、このように問われたら、あなたなら何と答えるでしょうか?

 

そして、「『あなたの強み』を仕事に活かせていますか?」という問いかけが続きます。

 

ここでは、心理学者 マーティン・セリグマン が提唱した考え方を示し、「幸せには、喜びの追及、夢中の追求、意味の追求の3種類があり、意味の追求こそ最も深く持続的なものである」として、「意味ある人生」を送るには、自分の強みを知り、活かすことが大切としています。

 

また、ここでいう強みとは、「もともとは軟弱だったとしても、熱意や粘り強さ、適切な指導があれば育っていく、道徳的な特質」であり、才能とは異なるものと位置付けています。

 

この捉え方は、多分なんですが、経済的価値や成果主義を優先する価値観では生まれない「強みの捉え方」だと思います。

 

近年では、本当の豊かさの意味を問い直す機運も高まっており、「物質的な豊かさ」だけでなく「心の豊かさ」を大切に生きる人が増えたのではないかと思います。

 

このような社会で、物質的な豊かさを求めていた時代と同じような考え方で仕事をしていたら、どこかに歪みや不具合が生じてしまうのではないでしょうか。


最近では、生産年齢人口減少等の影響等により人手不足が続いていますが、そのような状況でも、「この会社で働きたい」と就職希望者が多く集まる会社もあります。

 

そのような会社に共通するのは、いったい何なのでしょうか?

 

「日本でいちばん大切にしたい会社」で紹介された企業を参考にしますと、経営力や技術力は然ることながら、真に社員の側に立った、社員の幸福を念じた経営が「愚直一途」に行われている会社が多いような気がします。

 

また、人々を笑顔に、幸せにするために自社が存在するという考え方が根底にあり、お客様や関係者、地域社会に対しても、そのような考え方を体現する活動をされているように思います。

 

このような企業に共通しているのは、前述の「意味の追求」がなされているとともに、「道徳的な特質」を磨き上げているということかもしれません。


さて、「道徳的な特質」を磨き上げるために、何が必要なのでしょうか?

 

前出の「だから僕たちは組織を変えていける」では、スタッフ一人ひとりの「考え方」が磨かれていく、つまり、「人間として成長していく」ことを大切にしているように感じました。

 

そして、スタッフ一人ひとりが、自ら考えたことを実践することで「人間力」がますます磨かれていく・・・そしてそれは他のスタッフにも良い影響を及ぼし、チーム全体が底上げされていく・・・ということに繋がると思います。

 

さらに、そのようなスタッフが、お客様や地域社会と交わるとき、会社の外部にいる人たちにも良い影響を及ぼし、会社の存在意義がますます高まっていくのではないかと思います。

 

そのような「高み」に引き上げられた会社は、そう簡単に倒れることはないと思います。

なぜなら、人々が、社会が、その会社を必要としているからです。

 

会社の「経営力」や「技術力」だけでなく、「倫理観」や「道徳観」を高めていくことは、長寿企業になるために必要不可欠なことなのかもしれません。

 

今日は、ここまでとさせて頂きます。

最後までお読み下さり、ありがとうございました。